起業者に必要な小さな失敗

以前に「起業の成功と失敗を分けるもの」というテーマで書きましたが、もう少し続けたいと思います。

起業者の成功と失敗をわけるもの

多くの起業者を見てきましたが、皆様自分の事業を成功させるためのアイデアをいろいろ用意しています(たまに何も考えずに起業してしまうケースもあります)

多くの起業者は起業する前にアイデアを練るのですが、起業後にそのまま通用するのは少数で、どうしても細かい軌道修正が入ったり、新しい集客方法を考える必要が出てきたりします。

しかしその軌道修正したアイデアであっても、そのまま通用するとは限りません。

と言うか多くがまた失敗します。

そうやって失敗と検証と発案と行動を繰り返していく内に、成功パターンを見つけるわけです。

起業直後は財務的に一番厳しいときであり、集客を急がなければなりません。

そのためには上記のPDCAの作業を早いサイクルで回すことが必要なのです。

ところがこの「小さな失敗」ができない起業者がいます。

「石橋を叩いて渡る性格」

の場合もあれば、プライドが高すぎる場合もあります。

そういう起業者の場合どうなるかというと、成功する確信が持てるまで何もしない状態になります。

ただ本人はそれなりに真剣で、ひたすら頭の中で成功するパターンを考え続けるわけです。

そうやって何もしない状態が続いていよいよ資金が尽きて追い詰められてくると、行き当たりばったりの苦し紛れの集客や怪しいセミナーに手を出したりします。

ついでに言うと、この失敗を恐れて行動力を失う現象は、起業する前の予備軍の段階の方にも多く見られます。

自己資金もあって、経験もあって、志もあって、もはや起業にためらうものはなにもないと傍からは見えていても、それでも「絶対に失敗はしたくない」ことから何も行動しない状態が続きます。

考えること、アイデアを練ることは重要です。

しかしもっと重要なのは行動することであり、行動のないアイデアは意味がありません。

行動力がある、言い換えればフットワークが軽い起業者にお会いすると

「この人は成功するだろうな」

と感じさせることが多くあります。