投資家藤野英人の本を読んで・・・あるいは日本人の会社嫌いについて

こんにちは、茨城で創業融資、事業用資金融資をサポートしている行政書士兵藤貴夫です。

最近読んだ本に藤野英人という投資家の書いた

「投資家が『お金』よりも大切にしていること」

があります。

この中に「世界価値観調査」という調査があり、その中で日本人の仕事嫌いについて触れられています。

「たとえ余暇が減っても、常に仕事を第一に考えるべきだ」

そう考える人は世界中で日本人が最下位です。しかもダントツに

そして2010年の日米調査によると

アメリカに較べて、日本のサラリーマンは今の職場が嫌いで、仕事内容にも満足していないし、職場内のコミュニケーションも希薄で、会社への忠誠心は低い

という結果が出ています。

この調査結果と文章を読んで自分はショックを受けました。

「会社員を辞めて独立した人間が何を言うか」

と言われそうですが、確かにこの調査結果は自分の長いサラリーマン生活で得た結論と一致しています。

確かにサラリーマンの自分にとって基本的に仕事は何かを堪えながら遂行するものでした。

これは自分だけではなく、自分の同僚や先輩、そして友人達を見ても同様だったと思います。

先日ある会社員の友人と飲んでいるとき「私が創業融資のサポートをしている」と言うと、いきなり

「創業して成功する確率を知っているか?おまえは他人の人生の破滅を手伝っているのか!」

といきなり言われました。

成功する確率などもちろん知っていますし、誰かが起業して作ったはずの会社に勤めているサラリーマンが起業を否定するなど矛盾だと思いますが、今この藤野英人さんの著書を読んだときに思ったのは、これを言った友人自身は、

「サラリーマンを数十年勤め、定年まで会社に残ったとして、自分が行ってきた仕事が真に好きでなかったとしたら、本当に幸福を感じて人生を終わるのか?」

と言うことです。

もちろん起業したからと言って誰もが自分がやりたい、満足感のある仕事ができるわけではありませんが、しかし、

「従業員に好きになれない仕事を給与と引き替えに与え続ける『日本企業』っていったい何だろう?」

というのがこの本を読み終えたときの率直な感想でした。