つくば市のある定食屋店主の話

こんにちは、茨城で創業融資、事業用資金融資をサポートしている行政書士兵藤貴夫です。

この話は昔つくばで開業したあるレストラン店主の話です。

あまり創業希望者の参考になるような話ではないと思いますが、「こういう挫折もあるのだ」ということで何か感じるものがあれば幸いです。

なおこの話は自分の実体験に基づいていますが、個人が特定できないように多少脚色してあります。

桜村、谷田部町、豊里町、大穂町の4市町村、そして少し遅れて筑波町が合併してつくばが市になってまもなくの頃、自分は市の中心部から少し外れたアパートに一人暮らししていました。

多少は自炊もしたのですが、仕事も忙しかったこともあって、ほとんどが外食で済ませていました。

仕事帰りにその日の気分で、何軒もある行きつけのレストランや定食屋に寄って、筑波大生や同じようなサラリーマンなどに混じって夕食を食べてから帰るわけです。

そのレストランは私のアパートから車で5分くらいのところにあり、確か私が越してきてまもなくオープンしたと思います。

初めての店はとにかく入ってみるのですが、この店は値段も適当で味も自分の好みだったので、結構足繁く通うようになりました。

そのうち、店主とも顔見知りになって、カウンター越しにいろいろ話をするようになりました。

たぶん年齢的にも同じくらいだったと思います。

茨城よりももっと地方の出身だというその店主は人なつこい人で、私のことも気に入ってくれたようでした。

えこひいきで、店に置いてある新刊の雑誌を私が来そうな夜には確保しておいてくれたりしました(おい)

一度は

「店が終わった後、バイトしていた筑波大生を集めて店内で飲み会をやるんだけど、兵藤さんも来ない?」

と誘ってくれました。

当時の自分は他人に対して臆病なところがあり、正直言ってあまり他人との関係を深掘りしたくないという気分だったのですが、せっかく誘ってくれたのだからと参加することにしました。

ところが当日は体調が最悪で、とても酒が飲めるような状態ではなく、やっとのことで夜中に参加を断るために店に行ったのですが(電話番号を知らなかったので)到着してみると、店が閉まっていて電気も点いていません。

おそらく飲み会は中止になったのだと勝手に解釈して、そのまま帰りましたが、後で聞くと、店の奥で飲み会がされていたということでした。

私が「来ない」と待っていてくれたようで、申し訳なく思いました。

続きます。